こんにちは!南ポルトガル・アルガルブ(algarve)地方の町、Praia da luz在住。フランス料理、フランス菓子ベースのホームデリバリーをやっています。Algarve はアルガルベ、アルガルヴェと日本語では表記されていますが “アルガルブ” が正しい発音です。

日々のこと、ポルトガル・スペイン・フランス、ヨーロッパのこと。言葉に関しては ⇧「フランス語・ポルトガル語」に別ブログで書いてます。⇧「Serge & Satoshi Home delivery」はデリバリーのFBページです。⇧「Paradores/パラドール」にはスペインのパラドールの滞在記をまとめています。

📷写真素材販売中です

写真素材 PIXTA

2018-08-27

夏の大移動

今年は世界規模で天気がおかしかった。
「おかしかった」、と過去形で書くのはまだ早いのかもしれない。ここアルガルブも例外ではなく、2月末まで過ごしやすくはあるが降るべき雨が全く降らない乾燥した冬が続き、その後は6月まで(普通は雨が降らない時期なのに)雨が多い不安定な時が続き、そして夏の初めには北ヨーロッパ(スウェーデンやスコットランド)の方が南ヨーロッパより暑いという異常な状態が続き、そして暑くなったと思ったら記録的な猛暑。
今は昼間は暑くとも夜は涼しい、アルガルブらしい夏にやっとなったけれど、これから12月までどんな天気が続くのか全く分からない。
おかしいほど暑さが続くのか、異常な寒さが来るのか、雨ばっかりなるのか、例年にない乾燥した冬になるのか。

そのおかしな天候に呼応するように夏の観光客の足並みも今年はおかしかった。
本来なら7月に入ればリスボンやポルトに住むポルトガル人が多く訪れるようになるのに、今年7月はずっと静かなまま。普段に7月には必ず来ていた地元人は姿を現さず。
毎週末、来週はたくさん人が来るか、来週はたくさん人が来るか、と言いながら結局その時は来ることなく7月が終わり、8月に入ってもパッとしないまま。

このまま今年の夏は不発で終わるか、と思っていた矢先、8月中盤に入ってポルトガル国内のみならず、イギリスやフランスからもどっと観光客が押し寄せてきた。今年は理由は分からないがみんなが8月15日前後の同じ時に休みを取ったようだ。

路上も車、駐車場は常に満車、スーパーに行けば人だらけ、当然ビーチも人だらけ。
あまりの一極集中に今年はさすがにうんざりした。

8月のPraia da luz。空が曇っているのは近くで起きた山火事の灰のため。

3月の同じ場所。
うんざりしたこともあって思った。本当にこれが最善の休暇の過ごし方なのか?ヴァカンスはこう過ごさなければならない、たとえそれが世界の果てであってもトレンディーな場所へ行かなければならない、みんなそんな風に無条件に思わされているような気がしてならない。
例えば家に留まって普段できないことをする、あるいは住んでいる場所の近くで休暇を過ごす、なんてことは選択の中にはない。FBやインスタグラムにも他の人がアップしない、うらやましがらせるような、いいねをたくさんもらえる写真を上げたい。結果、皮肉なことにみんなが同じような行動をとる。
今、バルセロナ、アムステルダム、ヴェネチアなどヨーロッパのいくつかの都市は観光客の多さが問題になり始めているほどである(ゴミ、騒音、治安、不動産高騰など)。
ポルトガルの首都リスボンもどうやら例外ではなく、リスボン中心部に住むポルトガル人がホテル、宿泊施設にするためと言って住んでいるアパートから立ち退きを迫られるケースもあるらしい。それって何かおかしくないか?
観光客=経済効果、要するにお金・消費の話である。

2016年の観光客数を見ると1位は相変わらずフランスで8260万人、日本は16位で2404万人。
フランスは今年2018年も好調で2020年には観光客1億人を目指すらしい。
日本も東京オリンピック開催時に4000万人を目標にしているらしいけれど、経済効果だけを求める考え方はそろそろ見直すべきなのではないか、果てしなく消費を促すだけの社会システムはおかしいとPraia da luzのビーチを見ながら考えるのである。



2018-04-13

なんだか本当に2月下旬から天気が落ち着かない。
昨日の朝は嵐のような大雨。1月や2月よりも今の方が寒い。

でも雨のおかげでこんないい写真が撮れました。


2018-04-08

牛~~

今日、車で走っていたらいきなり牛の群れが。


スピードの出しすぎには要注意です。

2018-03-26

珍しく3週間以上も続いた悪天候が終わった!

春、もとい初夏がPraia da luzにやって来ました。
青をバックに黄色い花が映えます。



ウォーターフロントのプロムナード

すでに海水浴をする人たちも。

軽く1億5千万円は超える家。ただいま建築ラッシュです。





そこら中、黄色です。


Praia da luz のシンボル、黒岩。

正面に海の大邸宅です。まだ建設中。




この辺りの家もみんな1億、2億円越えです。誰が買うんだか…


こちらもずっと建設途中で放棄されていた家の工事が再開しました。




これからヨーロッパ中でイースター休暇が始まるのに合わせてアルガルブらしい天気が戻ってきました。良いことです。

2018-03-22

ニュージーランド発祥のお菓子、パブロバ。

僕が初めてパブロバを知ったのはフランスではなくオーストラリアに住んでいた時。
それもそのはず、パブロバはフランス菓子ではなくオーストラリア発祥のお菓子、と当時は聞いたのだけど、どうやら本当はニュージーランド発祥のお菓子らしい。

初めてオーストラリアで食べた時は、そもそもメレンゲがそんなに好きな方ではない上にとにかく甘くてあまり得意なお菓子ではなかったのだけど、ここポルトガルの店でお客さんに頼まれ色々レシピを見て試してみるとこれがなかなかにおいしい。自分好みにしっかり甘さを抑えて作れば、メレンゲと生クリームの愛称は抜群。メレンゲだけでは大して食べたいとも思わないのに生クリームをフルーツを載せるとこれがおいしいと思える。

それでもテイクアウトで売るためになかなか良い形が見つからなかったのだけど、円柱形に焼いたメレンゲの中を少しくりぬき、ホイップクリームを詰めてフルーツで飾ったこの形でやっと落ち着きそうです。



2018-03-14

2018年、今年も開店。

ここ数年のように11月から4ヶ月間閉めていた店を今日から再開。
今週はあいにく天気があまり良くないけれど、まずはイースターに向けて仕事。その後はホームデリバリーなど新しいことにも挑戦してみようと企画中。
どんな年になることやら。



匂いを嗅ぎつけた犬もやってきた。


2018-03-02

アブド・アッラフマーン1世(Abd al-Rahman I)の宮殿の跡地に建つ、Parador・Córdoba / パラドール・コルドバ

今、ポルトガルに遊びに来ている友人たちとスペインのコルドバ(Córdoba)へ。
ここアルガルブのラゴスから高速を使って行けば大体4時間の距離。このコルドバも他のスペインの街に勝るとも劣らず豊かな歴史のある街。そのコルドバの話しは次回に譲るとして今日はこのコルドバにあるパラドールの紹介。
基本的にパラドールは「Esentia」と呼ばれる中世のお城や修道院などを使い、大体が交通の便が悪いところにあるカテゴリーのものが好きなのだけれど、コルドバにあるパラドールは「Civia」というカテゴリーに属する街中に位置するパラドール。自分だけだったらまず泊ることはなかったと思うパラドールです。

2018-02-08

春の訪れ

アーモンドの木が今年も咲きはじめました。
僕にとってこの花は桜を想起させます。
今年の咲きぶりはまずまずでしょうか。


しかし、この冬は雨がほとんど降らず乾燥した冬です。
このまま乾燥したままなのか、3~4月ごろにまとめて降ってくるのか?


2018-02-07

中世から残る城塞の中で一晩を過ごす、Parador・Alarcón / パラドール・アラルコン


クエンカから南にCM-220を下りMontilla del Palancar(モンティリャ・デル・パランカール)という町でN-Ⅲに進みしばらくすると「Parador Alarcón」のサインが見えてきます。
そこで左に曲がると後は一本道、目的のパラドール・アラルコンに到着します。クエンカからおよそ90㎞。大体1時間前後の道のりです。

決して見つけにくい場所ではないけれど、たどり着くには車を使うしかないように思われます。電車やバスをどう乗り継げばたどり着けるのかちょっと不明です。

そもそもなぜパラドール・アラルコンを選んだのか。このパラドールの写真を見た時にいかにも中世の城塞然としか外見と、たった14室という小ささに、このパラドールはきっと自分の気にいるに違いないと直感したのです。結果的にその直感は当たっていました。

左側アラルコンの町とパラドール、Júcar(フカール)川を堰き止めてできた貯水池

2018-02-05

歴史的城塞都市Cuenca(クエンカ)・何故にこんなところに住居を作る?!


ポルトガルへ帰る途上、Alarcón(アラルコン)のパラドールで一泊することにし、途中ちょっと寄り道する感覚で行ける距離にあるCuenca(クエンカ)という町によってみることにする。何よりこの町の写真を見て興味をそそられた。

          

しかし、相変わらず天気が悪い。フランスとスペインの国境を越えたあたりから雨が本格的に降り始め、マドリッドに近づくほどに天気は良くなるどころか雪まで降り始める始末。正直こんな天気じゃクエンカ観光は無理かもと思いながらとにかくそこまで行ってみることに。

2018-02-02

世界史の授業で良く出てきたラスコー洞窟へ

今回2週間のフランス滞在は天気には恵まれなかった。運悪く滞在中ほとんど雨。
ま、しょうがないけれど雨の中での観光も限度があるので逆にこれをいい機会にとラスコー洞窟を見学することにした。
ラスコー4
「ラスコー洞窟」、名前だけなら日本人でも誰でも知っているのではないでしょうか。ラスコー洞窟は1940年に発見され、1948年から一般公開されていたが見学客の吐く二酸化炭素による壁画の劣化やカビの発生により1963年に閉鎖されました。
現在では一般に洞窟に入ることはできないが、洞窟の一部を再現した「ラスコー2」が1983年にオープンし、その後世界で展示を行う「ラスコー3」が作られ、そして2016年12月に洞窟のほぼすべてを再現した「ラスコー4」がオープンした。ラスコー洞窟は1979年にユネスコの世界遺産に登録されている。

そして今回見学したのはその新しい「ラスコー4」。オープン以来、最初の夏には予想を上回る来場者を記録したらしいけれどさすがにこの時期は静か。ガイドに付いて12人のグループで見学していきました。
夏には最高36人グループで6分おきに見学グループが出発するそうです。美術館、博物館を見学するのにこの時期は最適ですね。小さいグループでガイドの説明にも余裕があり、今回も「普段は通らないところを通っていきましょう」と特別扱いしてくれました。

そのガイドの説明を受けながら見る(再現された)洞窟内はもちろん撮影禁止。そのあとに用意されている展示室では撮影OKなのでそこの写真をいくつか撮ってきました。


洞窟内には推定20,000年から17,000年前にクロマニォン人によって描かれた壁画がおよそ6,000点も存在するそうです。
正直僕は絵のスケールの大きさや完成度の高さにレプリカとはいえ圧倒されました。
実際に壁画のなかには遠近法が使われていたり馬の走る姿が順にパラパラページをめくる漫画のように描かれていたり、また動物の絵とは別に幾何学模様も散見されました。
この壁画が意味するところは謎です。20,000年も前の人類が宗教的な意味をもって描いたのか、芸術的感性を発揮して描いたのか、それとも深い考えは特になくただ描いただけなのか(その割にはかなりレベルが高いけれど)それがわかる日は永遠に来ないのでしょうね。


この壁画を描いた人類もまさか自分たちの描いたものが20,000年後、世界の注目を集めるとは思ってもいなかったでしょう。遠い過去に思いを馳せるとなんだかロマンを感じますね。

このラスコー4はほぼ100%本物の洞窟を再現したものだけれど唯一再現されていない部分がこの「Puits(井戸)」というところ。
ここにこの洞窟の壁画の中でただ一つ人物を描いたと思われる壁画があります。
Puits
しかしこれも下半身は人のようだけれど頭は鳥(あるいは他の動物)、人なのか実は人ではないのか、隣りに描かれているバイソンに襲われているのか、それともただ寝そべっているだけなのか、左に描かれている鳥の絵には何か意味があるのか、永遠に分からないことだらけです。




このラスコー4、最寄りの町(Montignac)や駅からもシャトルバスのようなものは出てなさそうです。タクシーを使うか、一番いいのはやはり車。ちょっと交通の便は悪いですがこのラスコー洞窟があるVézère(ヴェゼール)渓谷やDordogne(ドルドーニュ)河沿いには美しい風景、絵に書いたようなお城など見どころもたくさんあります。是非一度訪れみてください。

                          




2018-01-30

Santillana del mar に佇む小さなParador・Santillana Gil Bras / パラドール・サンティリャーナ・ジル・ブラス


北スペインの港町Santander(サンタンデール)から郊外に車で走って20分ほど、Santillana del mar(サンティリャーナ・デル・マール)という小さな町の中にSantillana gil bras(サンティリャーナ・ジル・ブラス)Santillana del mar(サンティリャーナ・デル・マール)という2つの小さなパラドールが広場を挟んでほぼ向き合うような形で建っています。
どちらも24室のみです。


Santilana Gil Bras

2018-01-29

ローマ人が残したユネスコ世界遺産・Las Médulas(ラス・メドゥラス)


ベナベンテから更に西に向かって2時間ほど車で走ったところに目的地Las Médulas(ラス・メドゥラス)があります。

           
向かっている途中、雪がちらつき始め本格的に振り出したらやばいな、とちょっと焦ったけれどそれもほどなく止み無事に到着することができました。
Las Médulas(ラス・メドゥラス)とは紀元前1世紀から3世紀ごろまでにローマ人が金の採掘を行った場所で、そのためにできた景観は1997年にユネスコの世界遺産に登録されました。

2018-01-28

北スペインと中央スペインの交通の要衝、蝸牛の塔が残る12世紀のお城、Parador・Benavente /パラドール・ベナベンテ


毎年恒例になりつつあるスペインのパラドール。完全にまずパラドールありきのスペイン旅行になっているけれど、特に今年2018年はパラドール開業から90年に当たる年。色々なプロモーションが用意されているのではないでしょうか。

去年行ったParador・Ciudad Rodrigo(スィウダ・ロゴリーゴ)の街で偶然発見したイベリコ豚ハムの店にまず行き,
 ⇒ IBERICOS FELIPE HERNANDEZ

一年分のイベリコハムを買い占め、たまたまテレビで発見したLas Médulas(ラス・メドゥラス)を見に行くためにそこから近いパラドールを探してみると、なんとこの時期この近辺のパラドールは軒並み閉まっている。

Ciudad Rodrigue
Ciudad Rodrigoのパラドール

2018-01-05

ペンタックス・PENTAX K-S2 18-50REキット

以前、ペンタックスのK200Dを使っていたけれど、ポルトガルに移り住むのと同時に手放した。写真を撮ることは好きだけれどそれでも段々と一眼レフの重さに持ち出す機会が減っていたからだ。
Pentax K200D
持っていたレンズと一緒にすべて売却し、代わりにいわゆるハイエンドコンデジと言われるジャンルのカメラを買った。身軽になるために。

しかし、ここに来てまた一眼で写真を撮りたい気持ちが再燃。そうなると居ても立ってもいられずネットですぐに調べてみることに。ペンタックスを買うことには自動的に決まっていました。
でも、調べたらポルトガルにはペンタックス機(及びリコー)が一切ない。ネットで見てもお店に行っても他のメーカーはあってもペンタックスはポルトガルには存在しないことを知りました。
仕方がないのでフランスのアマゾンで買うことに。あまりカメラにお金を充てる余裕がないので性能をある程度考慮に入れつつも安さ第一で探したら、存外にあっさりとK-S2を買うことに決まりました。
僕が買ったのは去年9月。この時すでにK70とKPが主流だったけれどKPは値段で除外。K70とちょっと迷ったけれどK-S2との機能の違いそして値段の差を比較して、今の自分にはK-S2で十分と判断し初めて実機を見ずに購入しました。

  PENTAX K-S2 18-50REキット

そういう経過から実機が届いたときにはがっかりすることもあり得るな、と思いながら箱を開けてみれば、意外や意外(というとペンタックスに悪いが)しっかりした造りのカメラです。
K200Dの感覚だった自分としては随分小さくなったな、というのが第一印象でした。
それでもガラスペンタプリズム使用のために、大きさから想像するよりずっしり来ます。同時に重さは撮影時の安定性にもつながるから軽ければ軽いほどいいというわけでもない。自分にとってはカメラサイズといい重さといい絶妙にしっくりし、撮れば撮るほど手に馴染む感覚があります。そして久しぶりの一眼レフのシャッターを切る感覚。ミラーが上下することから生じるこの物理的な感触はミラーレスでは味わえないものですね。

なので通販で買った不安をあっさり押しのけとてもいい買い物ができたと思います。
しかし、本体はそれで良かったけれどキットのレンズの方には満足できませんでした。
決して悪いレンズではないけれど、沈胴式だ、防滴防塵だ、コンパクトだという造りに関しては努力が見られるけれど肝心の映りは極めて普通だと思いました。ズームもちょっと引っかかるような感触がありいまいちスムーズではなく全体の造りにも少し安ぽっさが見られます。
せっかく本体はいいのにレンズがその足を引っ張ているように思えたのですぐに交換レンズを買うことに。
ここでももちろんポルトガルにペンタックスはないので、日本に一時帰国する時に合わせて今度は日本の通販で結果的に3本の交換レンズを購入。
そのレンズのおかげで俄然K-S2で写真を撮ることが楽しくなりました。

ついでに日本へ行ったとき、ここぞとばかり家電量販店でペンタックス機をK-1も含めすべて見てきたけれど、個人的にはK70よりも自分の買ったK-S2のデザインの方が気に入りました。ほとんど同じだけれど微妙に違うんですよね。しかしそれとは反対にKPにはやられました。デザインも持った感じも自分にはドストライクです。
KP ブラックとシルバー
大抵はシルバーの方が気に入る傾向にあるのだけれどKPに関してはブラックもシルバーもどちらもいい。
う~~ん、こうなったら2年後(次に日本に帰る予定)KPあるいはその後継機に目標を定めてそれまで存分にK-S2を使い倒すか。
そしてKPが一発屋で終わらず後継機が出てくれることを願います。